薬剤師志望者必見!!薬局の仕事内容や知られざる裏側を現役薬剤師が語る①

情報

 

病院で診察を受けたら、必ず「処方箋」を渡されて近所の薬局で薬をもらうと思います。

ですが、身近にある割には薬局の中の話を知っている人はいないのではないでしょうか。

 

医師の話、看護師の話などならドラマでたくさん放映されているのであまり意外感はないかと思いますが、薬剤師の話というのはなかなかメディアでは取り上げられません。

今回はそんなあまり知られていない薬局の調剤室の中のことについて、実際の調剤の流れに沿ってお伝えしていきたいと思います!

 

 

1.調剤の流れ

 

薬局には、事務、薬剤師、そして調剤助手がいます。

調剤助手は最近増えてきたもので、主に調剤業務のみを行います。

 

大抵のところは、薬剤師と事務スタッフ、調剤助手は着ている白衣の色が違います。

一般的に薬剤師は白のところが多いです。

今度薬をもらう時に、注意して見てみて下さい。

 

 

①処方箋受け取り

 

それでは基本的な流れです。

患者さんから処方箋を受け取ります。

事務の人がそれを受け取り(一番手前で座っているのが事務です)、処方箋をコピーします。

これをコピーするかしないかは薬局によって分かれています。

 

 

②レセコン

 

「レセコン」というコンピュータに処方箋に書いてある内容を打ち込みます。

 

レセコンはお薬の代金を計算するものですが、もうひとつ大事な役割があります。

みなさんはお薬をもらう時には健康保険を使って、1割~3割しか負担しなくてもいいシステムになっていますよね。

残りの7割~9割は薬局が国から貰います。

その際の提出物作成もレセコンで行うのです。

 

 

③ピッキング・調剤

 

レセコンで事務スタッフが処方箋の内容を打ち込んでいる間、処方箋をコピーする薬局ではコピーされたものを調剤室の中に回して、調剤を行います。

 

調剤はピッキングと呼ばれ、棚に入っている薬を処方箋に記載されている数だけトレイに入れます。

ここで薬の名前や数を間違えたりすると調剤過誤の原因となるので、慎重に行います!

といっても、慣れているスタッフでは正確さはもちろん、スピードも速いです!

 

調剤助手がいないところでは薬剤師がピッキングを行います。

調剤助手という資格は特に必要ないので、事務スタッフがピッキング作業を行うところも多いです。

 

ピッキング自体は難しいものではないので薬剤師以外も行うことができるのですが、粉薬やシロップに関しては薬剤師が行っています

粉薬はドライシロップなどと言われるものが多く、シロップもそうですが、小児に処方されることがほとんどです。

 

体重で量が決まるのですが、小児は体重が少ないため、とても微妙な量で調節されています。

大人の0.5gは大した違いではありませんが、体の小さい小児にとって0.5gは大きな違いになるのです。

ですので、ここはとても慎重に行い、もしも体重が不明だった場合や年齢に対する体重から量がかけ離れていたら待合室で待っている親御さんに体重を伺います。

ほとんどの場合、病院で体重を量るので正しい値を教えてもらえます。

 

 

④疑義照会

 

量が適正でなかった場合、「疑義照会」というのを行います。

 

薬剤師法で、

「薬剤師は、処方箋中に疑わしい点があるときは、その処方箋を交付した医師、歯科医師又は獣医師に問い合わせて、その疑わしい点を確かめた後でなければ、これによって調剤してはならない」

と定められています。

 

ですので、病院に電話をしてこの量で出しているのには何か理由があるのか。

それとも間違いだったのかを確認します。

これが疑義照会です。

 

中耳炎などでは抗生剤をわざと多く出すこともあるので、このままで調剤してください、と言われる場合もありますし、逆にその体重による薬の量を聞かれる場合もあります。

 

とにかく、疑義照会を行って必要があれば内容を訂正し、必要がなければそのまま調剤します。

疑義照会を行ったら、処方箋にある「備考欄」という場所に疑義照会を行った旨を記載します。

そうすることによって、薬剤師が病院に確認しているということが後から照明出来るのです。

 

 

⑤処方箋確認

 

事務スタッフが入力を終え、ピッキング業務や粉の調剤業務を終えたら、薬の入っているトレイを受付順に薬剤師が手に取ります。

事務スタッフが入力を終えると、「調剤録」というものが処方箋と一緒に調剤室にまわってきます。

調剤録と処方箋を付け合わせて確認すると、処方箋が正しく入力されているかどうかが分かります。

 

・粉を混ぜた場合は、「計量混合加算」というのがついているか?

・混ぜなかった場合には逆に「計量混合加算」が誤って取られてないか。

・一包化(朝、昼、晩に一回分ずつパックにすること)をした場合は一包化の加算がついているか?

・向精神薬を投与されている場合には「向精神薬加算」をきちんと取っているか?(最近向精神薬の対象の薬剤が変わったので、間違えやすい)

・疑義照会をした場合、適切に加算がとれているか?

 

などをチェックします。

 

 

⑥ピッキング確認

 

次に、ピッキングしたものが正しいかどうかのチェックを行います。

 

・薬剤名の違うものがピッキングされていないかどうか。

・数は正しくピッキングされているか。

・ミリ数は正しいものがピッキングされているか?

 

さらに年齢も考慮し、適正な量が処方されているかどうか再度チェック。

この時点で疑わしいところがあった場合も、先ほど説明した疑義照会の対象になります。

 

 

⑦薬歴確認

 

そのあとで、薬歴を見ます。

薬歴というのは医師でいうカルテのことです。

今まで処方された薬、併用薬がないかどうか、ある場合は今回の処方内容と照らし合わせて、飲み合わせても問題ないかどうかを確認します。

 

小児に粉薬が出た場合は、そのまま粉で飲めるか?

飲めない場合は、いつもどうしているのか?

などをヒアリング、いつも飲ませるのに苦労しているという話を聞いたら、飲みやすい方法についてアドバイスを行います。

 

ちなみにアドバイスの一つとして、小さなお子様の場合は粉薬を少量の水で練って団子状にして上あごのところにくっつけると、勝手に舐めて飲んでくれたり、どうしても粉薬の味が駄目だというお子さんは、アイスに混ぜることをお勧めすることが多いです。

 

特にチョコレートのアイスだと、チョコレートの味に薬が紛れてしまって普通に飲める場合もありますし、最悪、シロップしか飲めないというお子様は、疑義照会をして状況を説明し、シロップに変更することを提案したりするのも薬剤師の仕事のうちです。

 

お医者さんによってはすぐに変更してくれる場合もありますが、うまくシロップでは効果を得られない場合などはなんとか粉薬を飲ませて、という指示が出たりもします。

 

私たち薬剤師は基本、お医者さんが言ったことを覆すことはできません

なんとか頑張ってもらって、と言われた場合は、他にも飲み物に混ぜたらどうかなどを提案します。

 

粉薬によっては当然、混ぜると良くない飲み物もあるのですが、そこのところは薬剤師が把握しているので、そのことも親御さんに伝えます。

 

ちなみにどんな粉薬でも混ぜるのがタブーとされているのは牛乳です。

牛乳の味が変わってしまい、それが原因で牛乳が嫌いになったら困るから、というのが理由です。

 

最近は、服薬ゼリーのようなものがあるので、それが置いてある薬局ではそれをお勧めしたりもします。

服薬ゼリーのチョコレート味は割と人気が高いです。

やはりチョコレートは、味をマスク(隠すこと)してくれる効果が高いようです。

 

色々な提案をして、納得してくれたら処方して終了。

そして患者さんがいなくなるまでこれを繰り返します。

 

 

★ちょっとした小話★

 

私が経験した限りにおいてのことなのですが、意外なことに、薬局職員でインフルエンザに罹る人はそんなにいません(いることはいる)。

巷でインフルエンザが流行っているにもかかわらず、そして、インフルエンザの患者さんに毎日何十人にも接しているにもかかわらずです。

不思議な現象だなぁ、と思いました。

インフルエンザに罹りたくない人は、薬局に勤めたらいいかもしれませんね(笑)

 

続編、

そうだったのか!!現役薬剤師が語る薬局の知られざる裏側②もご覧ください!

 

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Daiki Shibata

Daiki Shibata

旅/バックパッカー/海外留学/海外インターン/マラソン/サブ3/ジムインストラクター/経済/途上国支援

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